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100万人の金色のコルダベースに、吉羅暁彦理事長×日野香穂子の小説・イラスト・漫画を書いてます。 http://kirariji.side-story.net/ 主に吉羅理事長に関することばかり書いてます。 絵は全て自作です♪吉羅暁彦様が麗しすぎてたまりませぬ(*´д`*) <!--shinobi1--><script type="text/javascript" src="//xa.shinobi.jp/ufo/190752100"></script><noscript><a href="//xa.shinobi.jp/bin/gg?190752100" target="_blank"><img src="//xa.shinobi.jp/bin/ll?190752100" border="0"></a><br><span style="font-size:9px"><img style="margin:0;vertical-align:text-bottom;" src="//img.shinobi.jp/tadaima/fj.gif" width="19" height="11"> </span></noscript><!--shinobi2-->
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最近大人買いしてハマった「高嶺と花」面白いです!
特にあの、主人公の高嶺さんと花ちゃんとの会話のやりとりがたまりません♪

残念イケメンともっぱらの噂の高嶺さんですが…
お風呂ポスターと枕カバーには結構惹かれるものがありますwww
どうしようwww買おうかwww

と思ってぐぐったら3780円…orz
すみません…じゃあ模写して転写…ってできねえよwww



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片倉みっきさん作「同期がスーツを脱いだなら」
むちゃくちゃ気に入っちゃって、暇さえあれば読み返している女性向け電子コミック「同期がスーツを脱いだなら」一巻のレビューをさせて戴きます♪
ネタバレを含みますので、ネタバレは嫌な方がいらしたらどうぞこのままバックしてくださいませ。

この作品の魅力は、男性がかっこよくて女の子はすごくかわいく描かれていることが素晴らしいw
二巻に出てくる江田君の体のラインがたまらん(*´д`*)大好き(*´д`*)江田君エロかっこいい
横顔と髪の感じがセクシーでたまらんです!
指も綺麗だし、何よりもデッサンがかなり正確で、服や体のラインもすごくきれいで違和感がないので、相当な画力の高さが魅力です♪
だからつい買ってしまったのです…はあ、ごめんなさい私の描いたエロマンガを324円で購入してくれた方々…
プロの画力を目指して私も研鑽したい…!



主人公の梨本依子ちゃんは、肩過ぎのボブヘアが可愛い20代前半OLさん(入社三年目なので、多分24歳)
同期でライバルの江田くんとは、営業成績の一・二位を争うのですが、営業トップの社長賞は江田くんに持っていかれてしまいます。
江田君の次点で二位に甘んじている依子ちゃんに、皆に誉めそやされている江田君が寄ってきます。
「お前の企画は地味なんだよ」
「地味で悪かったわね!堅実と言いなさいよ。あんたの企画なんか表面だけキラッキラの、ハリボテじゃないの」
向こう気の強い依子ちゃんに強い言葉をぶつけられても、江田君は全く怯みません。

「ハリボテ結構、広告なんだぜ?クライアントの意図するとこを具現化してナンボだろ」
事実、彼の営業成績がトップなので江田君の言は正鵠を射ています。
チャラい軽薄そうに見える彼は女子社員からも人気があって、モテてます。
引き換え、依子ちゃんは「地味女」と陰口を叩かれています。
彼女は服装こそシンプルですが可愛らしくて、決して地味な感じじゃないんですが…
江田君に色目を遣ってるとまで言われて反論したがりますが、男に媚びる系の女子たちはさっさと消えている、

悔しがる依子ちゃんにあかんべーまでしてみせる江田君に、依子ちゃんの怒りはおさまらず、居酒屋でひとり飲んだくれてクダを巻きます。

「くっそ~江田のやつ。なんであたしにいちいちつっかかってくるのよォ」
すると突然依子ちゃんの隣に現れた江田君、ビールを注文してふと依子ちゃんに気付いて「ゲッ、なんでお前がここにいるんだよ」
「ゲッとはなによ、あんたこそなによ」
ここは江田君のいきつけのお店ですが、2杯めのビールでかなり泥酔している依子ちゃんが絡んでくるので、家に送ると言って連れていきます、が…

泥酔状態の依子ちゃんなので、家も言えず、江田君は彼女を仕方なくラブホに連れて行きます。
江田君の服をしっかり握ったままの彼女、離せと言われても聞かず、寒いと言って彼に抱きつきます。
ミディアムで髪が耳にかかる長さの江田君の髪を撫で「江田、髪やーらかい、うちのポチみたい」
依子ちゃんから江田君にキスしてベッドに引き込んでしまいます。
シャレになんねーぞと牽制する江田君、ジャケットの下で意外と豊かな彼女の胸を見て動揺。
「のどかわいた、水!」
コップに水を汲んできた江田君に、「口でちょーだい」と色っぽく迫る依子ちゃん、再び江田君にキスしちゃいます。

(こいつ、キス魔になるタイプか)
この辺りまでは、江田君は普段ツンケンしている依子ちゃんの泥酔後の豹変に戸惑って、理性的であろうとしてます。
「もっとちょーだい」と迫る依子ちゃんに「普段もこんくらいならかわいーのに」

突如涙ぐみつつ、依子ちゃんが江田君を罵ります。
「なんで江田ばっかり、あたしはなんなのよ!江田!あんたを倒す!」
と言い、彼をベッドに押し倒しちゃう。
「おい、いい加減に……」
驚き戸惑う江田君に、依子ちゃんが迫ります。

「あんたHもうまいらしーじゃん?ほんとにぃ?」
ここで彼の理性の糸が切れた音。「ぷちっ」この辺りの心理と情景の描写、すっごく上手です!
Hに運んでいく展開がごく自然でうまい流れだなーと思います。

「それじゃ、試してみるか?」
シリアスなキメ顔の江田君、横顔がかっこいいです(*´д`*)
その気になった江田君がキスして、依子ちゃんのブラをずらしておっぱい見ちゃって「お前、結構胸あんのな」
胸舐められてつい喘いじゃう彼女を、「気持ちいいの?可愛いのな」
更にキスが続いている間も、依子ちゃんは「今日の江田、すっごく優しい。夢かなあ?」
ここでキスしてるシーンが、あちこちのサイトの電子書籍の宣伝で出てきたのです。
そんで気になって見て、試し読みの続きを見たくなって買っちゃいました~

江田君は優しく言葉攻めしてきます。
濡れてるとこ見てぐっしょりだって言って笑ってる顔もいい…
彼女の脚を開かせていきなりクンニしてイかせちゃう、相当な技術経験をお持ちのようですw
で、入れるよとゆー段階で、キツイと思って彼女を気遣ってあげる。優しいなあ。
彼は終始この日の初Hで依子ちゃんを「依子」と名前で呼んでます。普段は梨本と呼んでいるのに。
この時点で、彼はHの時の彼女を可愛く思って惹かれてますね~。
一回イッた直後に彼に突かれて、更にイってしまう依子ちゃん。


陶酔の夜を過ごした翌朝、依子ちゃんは夢だと思ってたので、甘えまくってしまったことを思い出して激しく後悔中。
江田君が起きないうち帰ろうとしますが、彼は気付いて「昨日は楽しかったな」と彼女にキス。
「俺の体、奪われちゃった。責任とれよな」
と彼女をからかうの、です、が……


次の瞬間、彼女の平手が彼の頬に炸裂。
ろくに覚えていない昨夜のことで悩み、彼を叩いて五千円札を投げつけてラブホをひとり出ます。
ひどいよ~依子ちゃん!こんなことされたら並の男なら怒るでしょ!
それでも驚くだけで怒らない江田君はかなり度量の大きないい奴だと思いますw

会社で彼を見ても無視する依子ちゃんに話しかけてくる江田君。
なんで無視するのか、この五千円は何か。それはホテル代だと言う彼女に「お前、酔うといつもああなるの?」「違うっ」「じゃあ俺に対してだけ?」
と迫ってくる江田君…エロい!

酔ってタクシーに乗車拒否されて、仕方ないから徒歩でラブホ行って挙句迫られたから応じて尽くしてやったと彼女を懇々と諭しにかかります。
「悪かったと思うなら態度で示して欲しいな」
しょうがなしに依子ちゃんからやけっぱちぽくキスすると、彼にぐいっと体を抱きしめられて濃厚なディープキスをされちゃいます。
嫌だと思ってるのに、ダメだと思ってるのに彼にされるキスは気持ちよくて抵抗できない。
おまけに首筋にキスマークまでつけられちゃって、「昨日も思ったけど、俺ら体の相性はよさそうだよな」
つーか猛烈に相性いいでしょw

夜に残業を命じられて遅くまで残ってた依子ちゃん、同じく残業後の江田君に捕まる。
再びキスされて、彼のキスが上手すぎて抵抗できずなすがままにされる。
胸とクンニまでされちゃって、ダメなのに期待してる依子ちゃん、彼の指で感じちゃってるのを指摘されてしまいます。
「欲しいって言えよ。そしたらたっぷり気持ちよくさせてやるよ」
この上から目線なのにエロい台詞は…!更にこの表情がめちゃくちゃセクシーなのです。

指でイかされ、いよいよ入れられちゃうとゆー時に誰かの話し声が…
すぐに服装を整え、上司に捕まる江田君を置いて逃げる依子ちゃん。
以後、彼は何かにつけて依子ちゃんに接近してきます。主にセクハラでw
「シャンプーの匂いいいな、俺これ好き」とか「ストッキングの内側伝線してる」とか、
脚立から落ちそうな彼女を助けたらお尻撫でまくりとかw

人気のある江田君は仕事上の関係や何やで女子社員から探されるほどです。
ランチしたがる彼女らから逃れた先は、ひとり依子ちゃんが手作り弁当を食べている屋上でした。
匿ってくれと言う彼に「でもこの線からこっち来たら大声だすから」
と警戒心剥き出しの依子ちゃん…小学生かいw
「物は試し、俺とつきあってみない?前にも言ったけど、俺ら(体の)相性がよさそうだし」
と告白した江田君に、依子ちゃんが「絶対いや、あんたなんて大嫌い」と拒否を示してしまいます。
呆れてモヤモヤした表情の江田君ですが、「そーかよ」とその場は引き下がります。


そして、今度は急な出張で彼と2人で大阪に行くことになったのですが…!

やー、結構男性側が彼女をほっておけなくてツンツンツンツンツンデレがかわいくてしょうがないみたいですw
体の関係から始まる恋ってやつでしょうかね~。
きっかけはそれで、体の相性が抜群のよさで、普段はデレない依子ちゃんがエッチの時だけ彼の言うがまま、なすがままで、とろけた表情と反応を示してイキまくり。
これは男はハマるでしょうw
一方、依子ちゃんの方はかまってくる江田君を気にして警戒は怠らない。
だけどキスされちゃったり、体に触れられると「悔しいけど感じちゃう」状態で葛藤があり、今までのこともあって意地を張り続けてしまう。

江田君は、「試しに付き合おう」と言ったのは、依子ちゃんの頑なさをほぐすためというのを感じました。
「俺はおまえが好きだから付き合って欲しい」なんて正攻法で攻めても彼女が応じるわけはない。
何故なら、最初に江田君を誘って関係を持ったあれは、酔った上での過ちと彼女の中ではカテゴライズされているから。
彼女の心理的負担を下げてあげるために、わざとそういう言い回しをしたんだろうなあ、と思います。

最近のマンガでは最も気に入って惹かれた作品なので、つい超長文になってしまった…
これでまだ一巻、69ページのレビューです。長いw
二巻以後についても暑苦しく語りたいと思います(*´д`*)

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あちこちのサイトを巡ってると頻繁に出くわす宣伝で見て、試し読みしたらすっごく面白かった!

普段つっかかってくる反りの合わない同期男性がHの時にはめちゃくちゃ優しくて、しかもSだというシチュエーションにハマりましたw
……ついつい電子書籍を買ってしまいましたとも。あああ
yahooプレミアムに入ってカードに入って5000Tポイントげと。それで買っちゃった(*´д`*)

だがしかし…三巻まで買ってもまだ続いている。しかも波瀾の予感を含んだ不穏な引きを残して…!

私って目に髪のかかりそうなミディアムな髪の男性+長身できればガッチリタイプに惹かれるんですね…

やばいやばいやばいやばいエロいエロい面白い面白い
男性のキャラクターの口調とかリアルで、でもって手指の描き方とかきれいなのに男性らしくて、横顔とかキスしてる構図とかめっちゃくちゃ私の好みです(*´д`*)
作者は片倉みっきさん。ツイやってらっしゃいますがフォローしてしまいました。


エイプリルフールネタ、ちょっと思いついたのにまだ書けてません…
去年みたいに4月1日からズレた日に出るかも?です。



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最近面白かったマンガ
・コーヒー&バニラ5
男が理事長がデレデレになったらこうか?という感じ
女性が目がデカすぎたり男性の顔が皆同じように見えたりつっこみどころは沢山あれど、何も考えずに読むにはいいと思います。

深見さん、余裕あるようにはとても思えないんですが…
余裕あったら会って二度目の女子大生の処女奪わないでしょw
そんでドレスに着替えた試着室でえっちはしないでしょw
まあそこらへん突っ込んだらだめかなと思いつつ…
ピュアなもじもじ系リサが溺愛されるお話。

・ハツ☆ハル9
主人公の高一男子「海くん」がいじらしい。
頭でっかいと時々思うけど、お姉さんのキャラがまたよくて、三巻巻末の「疲れてるお姉さんに野球ごっこをせがむ」おまけに大爆笑w
「おまえはボールだ。ボールはとべ!」
と言われて素直に飛んで転がる海くんwww
漢らしいお姉さんに頭があがらない、マメマメ男子の海くんがすごくいいw
リコちゃんの漢らしさも素敵w
男性視点なせいかリコちゃんは受身ですが、そろそろ彼女からの好き!って気持ち、もっと出して欲しいです


・機長、ベルトをお閉めください(原文ママ)※電子書籍です

吉羅理事長そっくりのパイロット男性がCAさんとエロエロプレイwww
こういうタッチもありかと思い、試し読みしたら面白かったので電子書籍で続刊を購入検討中。
yahooプレミアムで特典がつく時買おうと思います。
このお方、どうやら100コルとは無関係で元々BL畑の方らしいです。
女の子がかわいくて男性はかっこいいし、描線も色もとても綺麗で素敵です(*´д`*)

マンガ描きたくなってきたおwww

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…というのは冗談ですが。

聯合艦隊司令長官山本五十六 下 (グランドジャンプ愛蔵版)


この作品!
家にあったので読んでみましたら…この表紙のお方、吉羅理事長様とそっくりな髪型じゃ~ありませんかっ!

映画版の忠実なコミカライズなのですが、私が映画を観に行った当時の映像が脳内で再現されました…
一部で「美形過ぎる」と物議を醸した、阿部寛による山口多聞は、山口氏本人に似せて描かれています(^_^;)
私も、あれはちょっと唐突なキャスティングすぎるだろ!と思いました…


この映画とコミック、やたら物を食べているシーンが多くて、それもやたらとうまそうなんですよ…!
山本長官が食べている「水まんじゅう」
私は正直あんこが苦手な方なんですが、映画の美しい映像とマンガの絵で「うまそう…(*´д`*)」と思ってしまったくらいです!

あとお茶づけ。
「茶漬けは熱いうちがうまいぞ」と仰る長官…うう、鮭茶漬け食べたくなる。


山本五十六という人は今でも名将か愚将か評価が分かれるところのようですが、映画は大迫力でしたし、映画の筋を忠実にコミカライズされているマンガも、観て損はない佳作です!
役所広司さんが老けすぎてて山本長官にハマってたのも驚きでした。


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――皮膚で明確に隔てられた個体に対しての限界――
(ヴァーチャル・レッド 2巻作者後書きより)

全三巻まで通読し、その後何度も何度も読み返しています。

男と女が寄り添っていても、抱き合っていても、互いの心臓の鼓動まで感じていても。
肉体の一部が繋がり、不随意な内臓の蠢動さえ感じ取れても。
それでも、その瞬間この世で一番近くにいる相手のはずなのに、その人の考えていることがわからない。
抱き合うほど感じる孤独、理解への限界、「この人と私は別な生き物」という認識だけが広がる。
皮膚一枚という区切りは時に残酷なほど、寂寥感を駆り立てるだけにしかならない。


相手は何を考えているんでしょうね。

こいつ太ったな。
俺は続かなくなった、体力がなくなったな。
腹減った。喉渇いた。
今日は何時ごろには帰るか。
ああ、明日の仕事の段取り付けがめんどくせえな。
今何時なんだろう。
早く外の雨が止むといいんだけど。


想像するほどわからなくなる。

――この女、何を考えてるんだろう――

と相手が感じていることは、想像に難くない。

体熱をともにしていても、眠っても起きても、好きでも嫌いでも、やっぱり自分には相手のことがわからない。


不意に女に置いて行かれてしまった男が綴る、鎮魂と悔恨の物語が、夢か現かわからないあやふやな境界線上に現れては消える。
本当の記憶なのか、それとも後付にされて増幅・捏造されたものなのか、全てが曖昧になる。


好きな相手に突然去られた記憶のある人にとっては、心を抉られるような物語が、「ヴァーチャル・レッド」です。
傷ついても血を流しても、それでも想わずにはいられない。
妻の律夏が突然殺され、遺された「藤井」の呟きがある意味とてもリアルで、苦しくなるほどに彼の痛みが伝わってきます。

「どこにもない物語だけれどどこかにありそうな」とは作者シギサワカヤさんの言ですが、閉鎖的なムラ社会での権勢を振るう旧家って、いかにもありそうじゃないですか。
それから、一人浮いちゃってるがために不名誉な噂がつきまとい、女子に嫌われる女子学生というのも。

律夏の死後、次々と立ち現れる彼女についての情報。
錯綜して惑乱して、感情がかき乱されてゆく「藤井」が哀れで、そして健気に映ります。
彼女は自分にとってはなんだったのか。
彼女にとっての自分とはなんだったのか。

繰り返し自問自答し、彼女の最期の日二日前に会ったという元警官の言葉。
「藤井さん、あなたに奥様のことについて話したいことがある」
彼女の命日にはそこを通るようにしていたという元警官。
いつも交番の前を通りすがるだけだった律夏が、100円玉を届けにくる。
「もしも誰にも話せないようなことがあったら、来てください」との警官の言葉に律夏が返す。「大丈夫です。今の私には、ちゃんと話す人ができたんです」


律夏の言葉通り、彼女は殺害前日に藤井と話そうとする。
「ああ。また今度な」
仕事の多忙さで先送りを続けた藤井の当日の言葉。「今日こそは早く帰って、あいつと話したい。もうそろそろ、仕事と私とどっちが大事なのかと言われる気がする」――

間に合わなかった藤井の不甲斐なさを責め続け、律夏の無軌道を責める「由野」
くらやみにひとりで眠るのが怖いと言う律夏、くらやみは私の中にあると怯える律夏。
堕胎の繰り返しの挙句、藤井との子供を流産してしまう律夏
「あなたに嫌われたくない 卑怯な私」
三巻の最後の最後、ここにきて、やっと初めて彼女の側の心情が綴られる。


「あなただけ」と言いながら、故郷の幼馴染と情交を続ける律夏。
「セックスしたことがない」と言いつつ、手馴れた動作で藤井を受け入れる律夏。
彼女の呟きや囁きが嘘だらけで彩られているのは藤井にもわかっていて、それなのに惹かれていく。
繰り返し繰り返し体を重ね続ける二人で、エロティックなはずなのに寂しさを感じるのは、律夏のどこか諦めたような悲しげな眼差しのせいでしょうか。
「わかりあいたいのにわかりあえない二人」?
過去を隠してでも藤井と暮らしたかった律夏の真情は、一体どこにあったのか。

いつでも「女は」「男は」と、自分の認識を一くくりにする藤井に対して律夏の独白。

「こんな感情はあるはずじゃなかった。『女』じゃなくて『私』が、あなたの身も心も求めてやまないなんて――」


読後感は重いけれど、それでも不快感ではなくて、自分の中の寂寥感に迫る物語でした。
三巻まで通読して初めてわかる、律夏の謎かけの物語。
自分が男の藤井に感情移入して、まるで律夏の軌跡を一緒に探していくような気分でした。
男性が読めばまた違った感想になるのでしょうけど、それでも、仕事に忙殺される男性の感情の動きとか、うまいなあと思いました。

シギサワカヤ作品は全部集めたけど、これが一番心を掴まれました。
興味の湧いた方がいらしたら、是非ご一読を。
多分かなり読み手を選ぶ作品だとは思いますが。
いつものハッピーエンドではなくて、絶望的な状況の中でも日常に立ち返り、一条の希望と再生を目指す。
「それでも生きていかねばならないのだから」
藤井の呟きが心に残る物語です。

描かれているテーマのひとつは「鎮魂と再生」


曽祢まさこ「魔女に白い花束を」・粕谷紀子「天使のため息」・樹なつみ「花咲ける青少年(ユージィン)」と、共通する符号が感じられます。

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プロフィール
HN:
yukapi
性別:
女性
職業:
イラストレーターだったりマンガ描いたり
趣味:
読書・文章を書くこと たまに絵を描く ディスカバリーチャンネル・ヒストリー・ナショジオ・アニプラ視聴
自己紹介:









100万人の金色のコルダの中で、吉羅暁彦理事長のエピソードを書いています。モバゲーやっと個人認証して交換等OKになりました。

好きな漫画家と漫画:三原順・シギサワカヤ・樹なつみ・山根和俊・山口貴由・絹田村子・長江朋美・大和和紀・里中満智子・槇村さとる・高橋慶太郎・広江礼威・藤原芳秀
ゴルゴ13・DD北斗の拳・北斗の拳イチゴ味・仏像のまち 




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